焙煎とマーケティングの実際 8

さかもとこーひーの焙煎(3)

 では、当店の焙煎を始めます。
毎朝、7時20分に準備を始めます。換気扇を回し、吸気口を開け、ガス栓を開けます。バーナーの下とサイクロンのチャフを捨てて、スイッチを入れます。モーター、油等異常無ければ点火します。火力は全開、排気ダンパーは2分の1開で270℃まで予熱します。(約10分)ブザーが鳴ったら火を消して、ダンパーを全閉にします。200℃まで下がったらダンパーを4分の1開にして、ガス圧は150で再び270℃まで上げます。(約5分)
 以前は200℃から270℃までの2回目の予熱をしていませんでした。それだと予熱時間が10分ちょっとで済みますが、1釜目と2釜目以降で1ハゼの温度が違うのでいつも1釜目に焙く豆と2釜目以降に焙く豆を分けて決めてましたので面 倒になり、予熱を余分にすることで1釜目から常に安定して焙煎出来る様になりました。10分弱余分に時間をかけるだけですので今の方が良いようです。
 始めの予熱はダンパーを半開にして煙突、サイクロンまで温めます。焙煎する部屋から焙煎機、煙突、サイクロンまで全体で大きく焙煎機と考えています。同じ焙煎機でも設置場所や部屋の条件が変われば微妙に焙煎が変わってきます。消火してダンパーを閉じて熱を釜全体に回します。常に同じように予熱してます。5キロ位 の小型の焙煎機は回りの状況の変化に左右されやすいので、同じ条件を出来るだけ維持します。(予熱、焙煎量 、焙煎する時間等)
 ですから、焙煎は連続して行います。その方が時間やガス等も無駄がありませんし、安定した焙煎が出来ます。予熱をしている間に焙煎表を準備して、生豆を量 ります。大体毎日6回強焙煎するので焙煎順に重ねて置きます。最初に焙く生豆はホッパーに入れておきます。2釜目以降の生豆も前の豆が焙煎にはいったらホッパーに入れておいてます。ホッパーに入れておくのは、次にすぐ焙煎するので仕事の流れが良いことと、ホッパーにおいている間に少し豆が温まります。だからといって味に影響があるかどうかは分りませんがホッパーに入れたり入れなかったりすると必要カロリーに差がでます。どちらかに決めた方が安定します。

 さて何を焙きましょうか?
 標準的にブラジルで深煎りまで行きましょう。

 次回は深煎りシモサカを3キロ焙きます。

 
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